エンジンの始動と停止
電源ポジション (エンジンスイッチ)
各位置の働き
マニュアル車はクラッチペダル、オートマチック車はブレーキペダルを踏まない状態で、プッシュボタンスタートを押すごとにOFF、ACC、ONの順に電源ポジションが切り替わります。ONからもう一度、プッシュボタンスタートを押すとOFFへもどります。

-
表示灯
-
プッシュボタンスタート
電源ポジション |
働き |
---|---|
OFF |
プッシュボタンスタートの表示灯 (橙) が、消灯します。 |
ACC |
エンジン停止時に、オーディオなどの電装品が使用できる位置。プッシュボタンスタートの表示灯 (橙) が、点灯します。 |
ON |
すべての電装品が使用できる位置。プッシュボタンスタートの表示灯 (橙) が、点灯します。 (エンジン回転中は、プッシュボタンスタートの表示灯は消灯します。) |
-
ハンドルがロックされているときは
プッシュボタンスタートの表示灯 (緑) が点滅します。ハンドルを左右に動かしながら、プッシュボタンスタートを押して、ハンドルのロックを解除してください。
-
(SKYACTIV-G 2.0)
プッシュボタンスタートを押して、エンジンが始動する前に燃料タンク付近からフューエルポンプのモーター作動音が聞こえることがありますが異常ではありません。
-
エンジンを止めたままで、オーディオなどを長時間使用したり、電源ポジションをONのまま放置したりしないでください。バッテリーがあがるおそれがあります。電源ポジションをACC (オートマチック車は、セレクトレバーがPの位置になっていること) で放置した場合は、約25分間で電源ポジションがOFFになります。
-
マニュアル車はクラッチペダル、オートマチック車はブレーキペダルをいっぱいに踏み込んだ状態で、プッシュボタンスタートを押すとエンジンが始動します。電源ポジションの切り替えを行なう場合は、ペダルを踏まずにプッシュボタンスタートを押してください。
エンジンの始動
エンジンをかける前に
-
パーキングブレーキがかかっていることを確認します。
-
マニュアル車はチェンジレバーがニュートラル位置、オートマチック車はセレクトレバーがPの位置にあることを確認します。
-
正しい運転姿勢をとり、右足でアクセルペダルとブレーキペダルが確実に踏めるか確認します。ペダルの踏み間違いのないように、ペダルの位置を確認しておいてください。
→参照「運転席の操作」
クラッチスタートシステムについて (マニュアル車)
クラッチスタートシステムとは、クラッチペダルを踏まずにプッシュボタンスタートを押してもエンジンを始動させない装置で、車が動き出すのを防止します。
エンジンを始動するときは、クラッチペダルをいっぱいに踏み込んでください。
エンジンをかけるとき
植え込み型心臓ペースメーカーおよび植え込み型除細動器の医療用機器を使用している方は車内·車外のアンテナから約22 cm以内に医療用機器を近づけない。
電波により、医療用機器の作動に影響をおよぼすおそれがあります。
(アドバンストキーレス機能装備車)

-
車外アンテナ
-
車内アンテナ
(アドバンストキーレス機能非装備車)

-
車内アンテナ
次にある以外の医療用機器を使用している方は、キーの電波の影響を医師や医療用電気機器製造業者などに確認する。
-
植え込み型心臓ペースメーカー
-
植え込み型除細動器
電波が悪影響をおよぼすおそれがあります。
プッシュボタンスタートシステム機能、アドバンストキーレス機能を作動させないようにすることもできます。
ペースメーカーなどの医療用機器に悪影響をおよぼすおそれがあるため、キーを取り出すことなくエンジンの始動ができる機能を停止させることができます。 また、アドバンストキーレス機能を作動させないようにすることができます。
詳しくはマツダ販売店にご相談ください。
-
キーを携帯していることを確認します。
-
エンジンが完全に始動するまで、ブレーキペダルをしっかりと踏み続けます。
-
マニュアル車は、エンジンが完全に始動するまで、クラッチペダルをいっぱいに踏み込み続けます。
-
プッシュボタンスタートの表示灯 (緑) とメーター内のKEY表示灯 (緑) が点灯するのを確認します。
プッシュボタンスタートの表示灯 (緑) が点滅するときは、キーの電池切れなどが考えられます。
→参照「キーが電池切れしたときのエンジン始動」
-
表示灯
-
プッシュボタンスタート
-
-
プッシュボタンスタートの表示灯 (緑) が点灯している状態でプッシュボタンスタートを押します。
プッシュボタンスタートに異常があるときは、プッシュボタンスタートの表示灯 (橙) が点滅します。この場合でもエンジンを始動できることがありますが、ただちにマツダ販売店で点検を受けてください。
-
次のようなときは、メーター内のKEY警告灯 (赤) が点滅、またはマルチインフォメーションディスプレイにKEY警告表示が表示され、エンジンをかけることができません。
-
プッシュボタンスタートの表示灯 (橙) が点滅しているときは、通常の操作ではエンジンを始動できない場合があります。マニュアル車はクラッチペダル、オートマチック車はブレーキペダルをいっぱいに踏み込み、エンジンが完全に始動するまでプッシュボタンスタートを押し続けてください。エンジン始動後、プッシュボタンスタートの表示灯 (橙) は消灯します。
-
冷間始動後は、エンジン制御システムの働きによりエンジン回転数が高くなりますが、自動的に適正な回転数に下がります。
-
冷間始動後は、排気ガスの浄化を促進するためにエンジン回転が高くなり、うなっている音が聞こえることがありますが、部品機能の異常ではありません。
-
(SKYACTIV-G 2.0)
プッシュボタンスタートを押して、エンジンが始動する前に燃料タンク付近からフューエルポンプのモーター作動音が聞こえることがありますが異常ではありません。
-
(SKYACTIV-D 1.8)
-
予熱表示灯が消灯するまで、スターターはまわりません。
-
予熱が終了した後、電源ポジションがONのままエンジンをかけずに長時間放置した場合、再度予熱を行ない予熱表示灯が点灯する場合があります。
-
エンジン始動時は、プッシュボタンスタートを押した後、メーター内の予熱表示灯が消灯して、エンジンがかかるまでマニュアル車はクラッチペダル、オートマチック車はブレーキペダルを放さないでください。
-
エンジンがかかる前にマニュアル車はクラッチペダル、オートマチック車はブレーキペダルを放した場合は、再度マニュアル車はクラッチペダル、オートマチック車はブレーキペダルを踏み込みプッシュボタンスタートを押してエンジンを始動してください。
-
外気温が-10°Cより低いときは、エンジン保護のためエンジンが始動してから約3分間、最高回転数が制限される場合があります。
-
-
(マニュアル車)
エンスト時、エンジンが完全停止したあと約3秒以内にクラッチペダルを再度踏み込むとエンジンを再始動させることができます。
ただし次のようなときは、クラッチペダルを踏み込んでも再始動させることができません。
-
運転席のドアが開いているとき
-
運転席のシートベルトが装着されていないとき
-
エンスト後にクラッチペダルを完全に放していないとき
-
エンジンが完全に止まっていない状態でクラッチペダルを踏んだとき
-
キーが電池切れしたときのエンジン始動
キーの使用について
次のような状態にしないでください。車両がキーからの信号を正確に受信できず、エンジンが始動できない場合があります。
-
キーに他のキーの金属部や金属製のものが接している
-
キーにスペアのキーや他の車両の盗難防止システムキー (信号発信機内蔵のもの) が重なっている、または近くにある
-
キーの近くに電子部品を含んだ製品やクレジットカードなどの磁気カードがある
キーの電池切れなどで、エンジンが始動できないときは、次の手順でエンジンを始動することができます。
-
エンジンが完全に始動するまで、ブレーキペダルをしっかりと踏みます。
-
マニュアル車は、エンジンが完全に始動するまで、クラッチペダルをいっぱいに踏み込み続けます。
-
プッシュボタンスタートの表示灯 (緑) が点滅するのを確認します。
-
プッシュボタンスタートの表示灯 (緑) が点滅中に、キーのエンブレム中心をプッシュボタンスタートの中心にあわせて重ねます。
-
表示灯
-
プッシュボタンスタート
-
キー
-
エンブレム
-
-
プッシュボタンスタートの表示灯 (緑) が点灯に変わったら、プッシュボタンスタートを押します。
-
マニュアル車はクラッチペダル、オートマチック車はブレーキペダルをいっぱいに踏み込まないとエンジンが始動しません。
-
プッシュボタンスタート機能に異常があるときは、プッシュボタンスタートの表示灯 (橙) が点滅します。この場合でもエンジンを始動できることがありますが、ただちにマツダ販売店で点検を受けてください。
-
プッシュボタンスタートの表示灯 (緑) が点灯しない場合は、最初から操作を行なってください。それでも点灯しない場合はマツダ販売店で点検を受けてください。
-
電源ポジションの切り替えを行なう場合は、プッシュボタンスタートの表示灯 (緑) が点灯に変わった後、マニュアル車はクラッチペダル、オートマチック車はブレーキペダルを放してからプッシュボタンスタートを押してください。電源ポジションがACC、ON、OFFの順に切り替わります。なお、電源ポジションがOFFになると、それ以降は電源ポジションの切り替えができませんので、エンジンを始動する場合は最初から操作を行なってください。
エンジンの停止
エンジンの停止
-
マニュアル車はチェンジレバーをニュートラルの位置、オートマチック車はセレクトレバーをPの位置にします。
-
プッシュボタンスタートを押します。エンジンが停止し、電源ポジションがOFFになります。
-
車から離れるときは、電源ポジションがOFFになっていることを確認してください。
-
(SKYACTIV-D 1.8)
エンジンが暖まらない状態でのエンジン始動・停止を繰り返すと、エンジン内部を浄化するために停車中のエンジン回転数が高くなる場合があります。エンジン回転数が通常の回転数にもどるまでエンジンを停止しないでください。
-
キーの電池容量について
電源ポジションをONからACCまたはOFFにしたとき、キーの電池容量が少なくなっていることを感知したら、メーター内のKEY表示灯 (緑) が点滅または、マルチインフォメーションディスプレイにKEY警告表示が表示されます。新しい電池と交換してください。
→参照「キーの電池を交換するときは」
-
電源ポジションについて
オートマチック車はセレクトレバーがP以外の位置のときに、プッシュボタンスタートを押してエンジンを止めると、電源ポジションはACCになります。
-
電源ポジションをOFFにせずに車から離れると
メーター内のKEY警告灯 (赤) が点滅または、マルチインフォメーションディスプレイにKEY警告表示が表示され、警告チャイムが鳴ります。
→参照「チャイムがなったときは」
-
エンジンルームの冷却について
エンジンルームを早期に冷却するため、電源ポジションをONからOFFにしても、エアコンのON/OFFにかかわらずクーリングファンが数分間回転することがあります。
緊急エンジン停止
車両が停止していなくてもプッシュボタンスタートを押し続ける、または素早く何度も押すとエンジンが停止します。電源ポジションはACCになります。
i-stopについて
i-stopについて
作動条件
作動するとき
次の条件のときi-stop表示灯 (緑) が点灯して、アイドリングストップします。
-
(SKYACTIV-G 2.0)
エンジン暖機後
-
(SKYACTIV-D 1.8)
エンジン冷間以外
-
エンジンを始動し、一度走行したあと
-
ボンネットを閉めて、エンジンを始動したとき
-
バッテリーの状態が良好のとき
-
すべてのドア、リアゲート、ボンネットが閉まっているとき
-
運転席シートベルトを着用しているとき
-
曇り取りスイッチ
がOFFの状態のとき
-
エアコンの温度設定ダイヤルが最大暖房または最大冷房 (A/C ON) 以外の位置になっているとき
-
車内の温度とエアコンの設定温度がほぼ一致しているとき
-
外気温が低すぎない、または高すぎないとき
-
気圧が低くないとき (標高が高いところを走行していないとき)
-
i-stop警告灯 (橙) が点灯/点滅していないとき
-
キーレスエントリー&プッシュボタンスタートシステムの機能が正常なとき
-
ブレーキ負圧が十分に高いとき
-
ハンドルを操作していないとき
-
(マニュアル車)
-
車速が3 km/h以下のとき
-
チェンジレバーがニュートラルの位置のとき
-
クラッチペダルを踏んでいないとき
-
-
(オートマチック車)
-
車両が停車しているとき
-
セレクトレバーがD/M (2速固定モードではない) レンジのとき
-
オートマチックトランスミッションフルードが十分に暖まっているとき
-
オートマチックトランスミッションフルードの温度が異常に高くないとき
-
ハンドルがほぼ直進状態のとき (直進状態にしていてもハンドルに力をかけているとアイドリングストップしない場合があります。アイドリングストップさせたいときは、ハンドルにかけている力をゆるめてください。)
-
ブレーキペダルを踏んで停車させたとき
-
急な坂道ではないとき
-
急停車ではないとき
-
アイドリングストップするまでに時間がかかるとき
-
車両を長時間使用しなかったときなどでバッテリーが放電したとき
-
外気温が高いとき、または低いとき
-
バッテリー交換などによりバッテリー端子をはずした後
-
(SKYACTIV-D 1.8)
ディーゼルパティキュレートフィルター (DPF) によるPMの除去が行われた後
エンジンの停止時間が短くなる、または次のアイドリングストップが可能になるまでの時間が長くなるとき
-
外気温が高いとき、または低いとき
-
バッテリーの放電が進んだとき
-
車両電装品の消費電力が多いとき
アイドリングストップ中にエンジンが自動で再始動するとき
次のようなときは自動でエンジンを再始動します。
-
i-stop OFFスイッチをチャイムが鳴るまで押し続けたとき
-
外気温が非常に低い、または高いとき
-
曇り取りスイッチ
をONにしたとき
-
エアコンの温度設定ダイヤルを最大暖房または最大冷房 (A/C ON) の位置にしたとき
-
車内の温度がエアコンの設定温度から大きくはずれたとき
-
坂道でブレーキをゆるめ、車両が動き出したとき
-
アイドリングストップしてから2分経過したとき
-
バッテリーの放電が進んだとき
-
ボンネットを開けたとき
-
運転席シートベルトをはずしたとき
-
運転席ドアを開けたとき
-
(オートマチック車)
-
セレクトレバーがD/M (2速固定モードではない) レンジで、アクセルペダルを踏んだとき
-
セレクトレバーをRレンジにしたとき
-
セレクトレバーをNまたはPレンジからD/M (2速固定モードではない) レンジにしたとき
-
セレクトレバーがD/M (2速固定モードではない) レンジのまま、ハンドル操作をしたとき
-
セレクトレバーがMレンジで、2速固定モードにしたとき
-
ハンドル操作したとき
-
アイドリングストップ中にセレクトレバーを操作したとき (オートマチック車)
-
アイドリングストップ中にセレクトレバーをD/M (2速固定モードではない) レンジからNまたはPレンジへ操作するとブレーキペダルから足を放しても自動でエンジンは再始動しません。もう一度ブレーキペダルを踏むか、セレクトレバーをD/M (2速固定モードではない) またはRレンジへ操作すると再始動します。 (安全のため、セレクトレバーを操作するときは、必ずブレーキペダルを踏み込んだ状態で行なってください。)
-
アイドリングストップ中にセレクトレバーをD/M (2速固定モードではない) レンジからNまたはPレンジへ操作し、運転席シートベルトをはずす、または運転席ドアを開けたとき、自動でエンジンが再始動します。
バッテリー端子をはずしたとき
バッテリー端子接続後すぐにはアイドリングストップしないことがあります。また、バッテリーを交換したときは、i-stopの機能を確認する必要がありますので、マツダ販売店にご相談ください。
i-stop警告灯 (橙)/i-stop表示灯 (緑)
i-stopは、安心かつ快適にご使用いただくために、運転者の操作状況や、車内外の環境、車両の状態などの状況を常にモニターし、i-stop警告灯 (橙)/i-stop表示灯 (緑) によりさまざまな注意を運転者にお知らせします。
i-stop警告灯 (橙)

点灯するとき
-
電源ポジションをONにすると点灯し、エンジンがかかると消灯します。
点滅するとき
システムに異常があるときは点滅し続けます。マツダ販売店で点検を受けてください。
i-stop表示灯 (緑)

点灯するとき
-
アイドリングストップ中に点灯し、エンジンが再始動すると消灯します。
i-stop OFFスイッチ
スイッチを押すとi-stopが停止し、i-stop OFFスイッチ表示灯が点灯します。もう一度押すとi-stopが作動可能な状態になり、i-stop OFFスイッチ表示灯が消灯します。

-
表示灯
発進補助装置について (オートマチック車)
i-stop装備車には発進補助機能が装備されています。これは次のような状態でブレーキペダルから足を放したときに、坂道などで車両が動き出すことを防ぐ機能です。
-
アイドリングストップ中 (車両の後退防止)
-
再始動時 (クリープ現象発生による車両の飛び出し防止)
ブレーキペダルを放してエンジンが再始動したときに、ブレーキまたはオートマチックトランスミッションの制御により車両が急に動き出すことを防止しています。
-
ブレーキペダルから足を放す
-
車を保持
-
エンジン再始動
-
発進
システムを過信しない
発進補助機能は、あくまでアイドリングストップ状態から車両を発進させる際に、ブレーキから足を放したあと最長4秒間作動する補助装置です。システムを過信して操作すると、意図せず車両が動き出し思わぬ事故につながるおそれがあるため非常に危険です。発進時は周囲の安全を確認してセレクトレバーやブレーキペダル、アクセルペダルを適切に操作してください。道路の勾配や積載、けん引の状態によって、意図せず車両が動き出す可能性がありますのでご注意ください。
発進時はセレクトレバーをNレンジ以外の位置にしてエンジンを再始動させた後に、ブレーキペダルから足を放す
アイドリングストップ中にセレクトレバーをNレンジに操作し、ブレーキペダルから足を放したときは、ブレーキ力が徐々に解除されます。発進時はセレクトレバーをNレンジ以外の位置にしてエンジンを再始動させた後に、ブレーキペダルから足を放してください。セレクトレバーがNレンジの状態では、発進補助機能が解除された後に意図せず車両が動き出す可能性がありますのでご注意ください。
-
急な坂道で停車したときは、アイドリングストップしないため発進補助機能は作動しません。
-
発進補助機能の作動により、ブレーキペダルの踏み応えが変わったり、ブレーキから音が発生したり、ブレーキペダルが振動したりすることがありますが、異常ではありません。