シートベルト
シートベルトについて
シートベルトは、事故や突然の停止時に重傷を負う可能性を減らすのに役立ちます。
シートベルトには3つ機構があります。
ELR (緊急時固定) 機構
シートベルトは体の動きにあわせて伸縮しますが、強い衝撃を受けると、ベルトが自動的にロックされ体を固定します。
プリテンショナー機構
車両前方または側方から強い衝撃を受けると、シートベルトを引き込み、シートベルトの効果をより高める装置です。
衝突が検出されると、プリテンショナーはエアバッグと同時に展開します。
シートベルトリトラクター (巻き取り装置) は、エアバッグが膨張するときにたるみを素早く取り除きます。
ロードリミッター機構
車両前方から強い衝撃を受けたときなど、シートベルトに一定以上の荷重がかからないように作動する装置です。シートベルトにかかる荷重を規定値に保つことで、乗員の胸に加わる力を減少させます。
プリテンショナーが作動していない場合でも、ロードリミッター機構は専門の修理業者がチェックする必要があります (マツダ認定修理業者をおすすめします)。
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プリテンショナー機構は、車両前方または側方から強い衝撃を受けたとき作動しますが、衝撃が弱いと作動しません。
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プリテンショナー機構の作動により、白煙が見えることがありますが、火災ではありません。また、人体への影響はありません。ただし、皮膚などの弱い方はまれに刺激を受けることがあります。プリテンショナー機構作動時の残留物 (カス) が目や皮膚に付着したときは、できるだけ早く洗い流してください。
シートベルト使用上の警告・注意
シートベルトは全員が正しく着用する。
着用しないと体が拘束されないため、急ブレーキ時や衝突時に車内の物に打ちつけられたり、車外に放りだされたりするなど、重大な傷害につながるおそれがあります。
1つのシートベルトを同時に2人以上で使用しない。
2人以上で使用すると、万一の場合シートベルトの効果が十分に発揮できないため、重大な傷害につながるおそれがあります。
クリップなどでシートベルトにたるみをつけない。
万一の場合シートベルトの効果が十分に発揮できないため、重大な傷害につながるおそれがあります。
ベルトがねじれた状態で使用しない。
ねじれがあると、万一の場合衝撃力が分散できず局部的に強い力を受けるため、重大な事故につながるおそれがあります。
肩ベルトを肩の中央にかけて着用する。腕の下に通して着用しない。
ベルトが肩に十分かかっていないと急ブレーキ時や衝突時に、体が前方に投げ出され、重大な傷害につながるおそれがあります。
背もたれは倒しすぎない。
急ブレーキ時や衝突時に、体がシートベルトの下にすべり込み、シートベルトの効果が十分に発揮できないため、重大な傷害につながるおそれがあります。
腰部ベルトは必ず腰骨のできるだけ低い位置に密着させる。
シートベルトが腰骨からずれていると、急ブレーキ時や衝突時に、腹部に強い圧迫を受け、重大な傷害につながるおそれがあります。
妊娠中の女性や疾患のあるかたもシートベルトを着用する。
ただし、急ブレーキ時や衝突時、局部的に強い力を受けるおそれがあるため医師に相談し、注意事項を確認してください。腰部ベルトは腹部を避けて腰骨のできるだけ低い位置に密着させてください。また、肩ベルトは肩に十分かかるようにし、腹部を避けて胸部に密着させてください。

シートベルトのバックルの中に異物を入れない。
異物が入るとプレートがバックルに完全にはまらず、シートベルトの効果が十分に発揮できないため、重大な傷害につながるおそれがあります。
お子さまを乗せるときは
お子さまはできるだけリアシートに座らせ、必ずシートベルトを着用させる。
お子さまを抱いたり、ひざの上に乗せたりすると、急ブレーキ時や衝突時に十分に支えることができず、お子さまが投げ出されたり押しつぶされ、重大な傷害につながるおそれがあります。

シートベルトが首や顔などにあたるなどして、腰骨に正しく着用できないお子さまには、別売りのベビーシート、チャイルドシート、ジュニアシートを使用する。
シートベルトは成人サイズの方の乗員による着用を目的としています。
ベビーシート、チャイルドシート、ジュニアシートを使用しないと、万一の場合シートベルトの効果が十分に発揮できないため、重大な傷害につながるおそれがあります。
メンテナンスについて
シートベルトを分解・改造・交換しない。
万一の場合、シートベルトの効果が十分に発揮できないため、重大な傷害につながるおそれがあります。
事故などにあったときは、必ずマツダ販売店で点検を受ける。
プリテンショナー付きシートベルトおよびロードリミッター付きシートベルトは、一度作動すると再使用できません。
そのままの状態で使用すると、万一の場合シートベルトの効果が十分に発揮できないため、重大な傷害につながるおそれがあります。
車を廃車される場合は、必ずマツダ販売店に相談する。
プリテンショナー機構が不意に作動し、重大な傷害につながるおそれがあります。
プリテンショナー機構の部品や配線を修理したり、電気テスターを使ってプリテンショナー機構の回路診断をしたりしない。
正常に作動しなくなったり、誤って作動したりするなど、重大な傷害につながるおそれがあります。
シートベルトの使いかた
シートベルトを着用するとき
リアシートのシートベルトは、着用する前にシートベルトがシートベルトガイドに正しく通っていることと、ねじれていないことを確認してください。

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上体を起こし、シートに深く腰かける。
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プレートを持って、ベルトをゆっくり引き出す。
ベルトがロックして引き出せないときは、一度ベルトを巻き取らせてからゆっくり引き出してください。それでも引き出せないときは、一度ベルトを強く引っ張ってからベルトをゆるめ、再度ゆっくり引き出してください。
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ベルトにねじれがないかを確認する。
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プレートをバックルにカチッと音がするまで差し込む。
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ベルトを腰骨のできるだけ低い位置に密着させ、肩に十分かける。
ベルトが首、あご、顔などにあたらないようにしてください。
シートベルト表示灯 (リアシート) (緑)

車両の電源がONのとき、リアシートのシートベルトを着用するとしばらくの間点灯し、その後消灯します。
シートベルトをはずすとき

ベルトにねじれがないかを確認しながら、ゆっくりと巻き取らせる。
シートベルトの高さ調節
シートベルトが首にあたったり、肩からはずれたりしてしまうときには、ベルトの高さを調節してください。
高くするとき

低くするとき
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シートベルトアンカーアジャスターをつかみ、ノブを押して下げる。
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シートベルトアンカーアジャスターが確実にロックされていることを確認する。