オートマチックトランスミッションの使いかた
各位置の働き
-
P (パーキング)
駐車およびエンジンを始動する位置。
R (リバース)
車を後退させる位置。
チャイムが鳴り、セレクトレバーがRに入っていることを運転者に知らせます。
N (ニュートラル)
動力が伝わらない位置。
エンジンを始動することはできますが、安全のためPの位置で行なってください。
D (ドライブ)
通常走行する位置。
車速に応じて1速から6速までを自動変速します。
M (マニュアル)
マニュアル走行する位置。
ギヤ位置を手動で切り替えることができます。
→参照「マニュアルモード」
セレクトレバー位置表示
-
電源ポジションがONのとき、使用中のセレクトレバーのセット位置を表示します。
ギア位置表示
マニュアルモードのとき使用しているギア位置を表示します。
シフトダウンのしかた
セレクトレバーまたはステアリングシフトスイッチによりシフトダウン (M6→M5→M4→M3→M2→M1) することができます。
-
セレクトレバーでの操作
セレクトレバーを
側に動かすとシフトダウン (低速ギアに変速)します。
ステアリングシフトスイッチでの操作
ハンドル左裏側のDOWNスイッチ (
) を手前に引くとシフトダウン (低速ギアに変速)します。
-
高速走行中、またはぬれた路面や積雪路、凍結路を走行しているときは、急激なエンジンブレーキの使用 (シフトダウン) は避ける。
タイヤがスリップし、思わぬ事故につながるおそれがあります。
-
高速走行中は、速度によりシフトダウンできないことがあります。
-
減速中は、速度により自動的にシフトダウンします。
-
マニュアルモードでも、アクセルペダルをいっぱいに踏み込むとキックダウンします。ただし、TCSをOFFにしているときは、キックダウンしません。
→参照「オートマチック車の特性」
シフトチェンジ (変速) 制限速度
マニュアルモードでは、各ギア位置において次の表のような制限速度を設けています。制限速度範囲内のときにセレクトレバーを操作すると変速します。

シフトアップ
制限速度より低いときはシフトアップしません。
シフトダウン
制限速度を超えているときはシフトダウンしません。
制限速度を超えていてシフトダウンしなかった場合には、ギア位置表示が2回点滅し、変速できないことを運転者に知らせます。
キックダウン
走行中にアクセルペダルをいっぱいに踏み込むと、キックダウンします。
ただし、TCSをOFFにしているときは、キックダウンしません。
オートシフトダウン
減速中は、速度により自動的にシフトダウンします。
オートマチック車を運転するときに
発進または後退するとき
マニュアル車では発進時の速度をクラッチ操作とアクセル操作を併用して調節しますが、オートマチック車ではアクセル操作のみで行ないますので、アクセル操作は慎重に行なってください。
-
ブレーキペダルを踏んだまま、セレクトレバーを操作します。
前進···D、M
後退···R
-
セレクトレバーの位置を確認します。
-
パーキングブレーキを解除します。
-
ブレーキペダルを徐々にゆるめ、アクセルペダルを踏み発進します。
-
セレクトレバーをRの位置に入れるとチャイムが鳴り、セレクトレバーがRの位置に入っていることを運転者に知らせます。
-
少し後退したときなどはセレクトレバーをRに入れたことを忘れてしまうことがあります。後退したあとは、すぐにセレクトレバーをNにもどし、発進時にはセレクトレバーの位置を確認してください。
急な坂道での発進
パーキングブレーキをかけたまま、アクセルペダルを踏み、車が動く感触を確認しながらパーキングブレーキを解除します。
走行するとき
通常走行
セレクトレバーをDに入れて走行します。アクセルとブレーキの操作で加速/減速します。
ギヤは1速から6速の間で、自動的に変速されます。
マニュアルモード走行
停車中または走行中にセレクトレバーをDからMに入れると、マニュアルモードにセットされ、マニュアルトランスミッションのような操作ができます。
→参照「マニュアルモード」
急加速
セレクトレバーがDまたはMのとき、アクセルペダルをいっぱいに踏み込むと、キックダウンして急加速できます。
急な上り坂での走行
坂の勾配に応じ、マニュアルモードで変速してください。エンジン回転の変化が少ないなめらかな走行ができます。
下り坂での走行
エンジンブレーキが必要なときは、マニュアルモードにして、低速ギアにシフトダウンしてください。
マニュアルモードのときは、走行速度にあわせて1段ずつシフトダウンし、エンジンブレーキを併用してください。
停車するとき
-
ブレーキペダルをしっかりと踏んでおきます。
-
必要に応じてパーキングブレーキをかけます。
-
停車時間が長くなりそうなときは、セレクトレバーをNまたはPに入れます。
-
停車中、むやみにアクセルペダルを踏まない。
セレクトレバーがP、N以外に入っているとき、誤ってアクセルペダルを踏むと急発進するため思わぬ事故につながるおそれがあります。
-
停車後、再発進するときはセレクトレバーの位置に思い違いがないよう確認する。
意に反して車が動き出すと、思わぬ事故につながるおそれがあります。
-
アクセルペダルとブレーキペダルを同時に踏んだり、上り坂でセレクトレバーを前進位置に入れ、アクセルをふかしながら停車しないでください。トランスミッションが過熱し、故障につながるおそれがあります。
駐車するとき
-
車を完全に止めます。
-
セレクトレバーをPに入れます。
-
ブレーキペダルを踏んだまま、パーキングブレーキをかけます。
-
エンジンを止めます。
-
駐車するときは、セレクトレバーをPに入れ、パーキングブレーキをかける。
パーキングブレーキをかけただけや、セレクトレバーをPに入れただけで駐車していると、車が勝手に動き出し思わぬ事故につながるおそれがあります。
-
エンジンをかけたまま駐車しない。
万一セレクトレバーがP、N以外に入っていた場合、クリープ現象で車が勝手に動き出したり、乗り込むときに誤ってアクセルペダルを踏み、急発進するなど、思わぬ事故につながるおそれがあります。
-
セレクトレバーをPに入れるときは、車を完全に止めてから行なってください。車が完全に止まる前にセレクトレバーをPに入れると、トランスミッションに無理な力がかかり故障につながるおそれがあります。
そのほかに気をつけること
-
坂道などで、セレクトレバーを前進位置に入れたまま後退したり、後退位置に入れたまま前進しない。
エンジンが停止してブレーキの効きが悪くなったり、ハンドルが重くなったりして思わぬ事故につながるおそれがあります。