e-SKYACTIV R-EV
e-SKYACTIV R-EVとは
e-SKYACTIV R-EVについて
e-SKYACTIV R-EVは、車外から充電する機能をもったハイブリッドシステムです。モーターのみでの走行や、発電システムとモーターを併用して走行することで、優れた燃費性能と動力性能を両立させたシステムです。
e-SKYACTIV R-EVの概略図

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モーター、回生ブレーキ
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発電システム
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充電ポート
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AC電源 (100 V/1,500 W)
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駆動用バッテリー
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車両接近通報装置
発電システム
発電システムは、駆動用バッテリーの充電残量が低下したときや駆動用バッテリーの出力が小さいときに作動し、駆動用バッテリーを充電したり、モーターに電力を供給したりします。
モーター
モーターは駆動用バッテリーの電力または、発電システムによって発電した電力を使って、車輪に動力を伝えます。
回生ブレーキ
回生ブレーキとはモーターを利用して車を減速させることです。減速時に車輪がモーターを回転させることで発電し、発電した電力を駆動用バッテリーに蓄えます。
→参照「ステアリングホイールパドル」
駆動用バッテリー
駆動用バッテリーは大容量の蓄電池で、充電電力、回生ブレーキで発電した電力を蓄えます。
充電ポート
充電ポートは、充電ケーブルの充電コネクタを接続し、外部電源からの電力で駆動用バッテリーを充電します。
車両接近通報装置
車両接近通報装置は、低速走行中に車両が接近していることを通報音で歩行者に知らせます。
→参照「車両接近通報装置」
AC電源 (100 V/1,500 W)
AC電源 (100 V/1,500 W) は、ハイブリッドシステムが作動中に家電製品などに供給します。
→参照「AC電源 (100 V/1,500 W)」
駆動用バッテリーの残量が少ないときや駆動用バッテリーの出力が小さいときは、発電システムを始動して駆動用バッテリーを充電する場合があります。燃料が不足しないように注意してください。
e-SKYACTIV R-EV使用上の警告・注意
e-SKYACTIV R-EVの使いかた
e-SKYACTIV R-EVには、次の走行モードがあります。
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(CHARGEモード)
発電システムを始動し、あらかじめ設定した目標充電量になるように駆動用バッテリーを充電しながら走行します。目標充電量になると目標充電量を維持するように発電します。
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(NORMALモード)
駆動用バッテリーの状態や車両の走行状態に応じてモーターと発電システムを最適に制御し、十分な駆動力を確保して走行します。
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(EVモード)
駆動用バッテリーに蓄えた電力を使用して走行します。駆動用バッテリーの残量が少なくなると発電システムを始動して走行します。
走行モードを切り替える
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ハイブリッドシステムを始動する。
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スイッチを前方に押す、または手前に引く。
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メーター内のリスト表示を確認しながら、スイッチを前方に押す、または手前に引いて走行モードを選択する。
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走行モードが確定すると、メーター内の表示が切り替わります。
(CHARGEモード)
(NORMALモード)
(EVモード)
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発電システムが作動していても駆動用バッテリの残量が少ないときや駆動用バッテリーの温度が低いときは、アクセルペダルを踏んでも車速が上がらなくなる場合があります。メーターに表示されるメッセージや駆動用バッテリーの残量を確認して走行してください。
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外気温が低いときは、駆動用バッテリーの性能を確保するため、できるだけ充電ケーブルを接続して充電してください。
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CHARGEモードを使用している状態で、車両の電源をOFFにし、次に車両の電源をONにすると、NORMALモードまたはEVモードになります。
→参照「e-SKYACTIV R-EVの便利な使いかた」
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表示がグレーアウトした走行モードは選択できません。
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次のときは、走行モードを切り替えることができません。
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アンチロックブレーキシステム (ABS) が作動しているとき
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トラクションコントロールシステム (TCS) が作動しているとき
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ダイナミック·スタビリティ·コントロール (DSC) が作動しているとき
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急なハンドル操作をしているとき
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(EVモード)
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アクセルペダルをいっぱいに踏み込んだときや駆動用バッテリーの残量が少ないとき、駆動用バッテリーの温度が低いときは発電システムが始動する場合があります。
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発電システムが始動するとメーター内のEV表示がグレーになります。
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(CHARGEモード)
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燃料が少ないときやハイブリッドシステムの状態によりCHARGEモードに切り替えることができない場合があります。
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駆動用バッテリーの状態や車両の走行状態、走行環境、エアコンの使用などによって、駆動用バッテリーの充電にかかる時間が通常より長くなったり、充電されなくなったりする場合があります。
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CHARGEモードを使用すると発電システムが始動するため、CHARGEモード以外での走行時に比べて燃料消費量が増える場合があります。
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目標充電量を変更することができます。マツダコネクト取扱書を参照する、またはマツダ販売店にご相談ください。
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e-SKYACTIV R-EVの便利な使いかた
EVモードで始動するように切り替える
ハイブリッドシステムをEVモードで始動するように変更できます。
→マツダコネクト取扱書「車両装備」
回生ブレーキの強さを切り替える
回生ブレーキの強さを変更することできます。
→参照「ステアリングホイールパドル」
環境に配慮した経済的な運転のために
走行モードの使用について
市街地は主にEVモードを使用し、郊外や高速道路ではNORMALモードで走行することで電気や燃料の節約につながります。回生ブレーキを積極的に使用して駆動用バッテリーに蓄えることで、EV走行できる距離をのばすことやEVモード以外で走行するときの燃料消費を抑えることができます。
航続距離をのばすために
次のような操作を行なうことで走行中の消費電力が抑えられ航続距離をのばすことができます。
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充電コネクターを接続した状態でエアコンを作動させ、お出かけ前に車内を快適な温度にする
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走行中に寒いときは、エアコンの代わりにシートヒーターやステアリングヒーターを使用する。
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エアコンの風量、設定温度を控えめに調整する。
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窓の曇りや凍結しているとき以外はデフォッガー (曇り取り) の使用を控える。
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車間距離を十分にとり、回生ブレーキを上手に使用することで、より多くの電力を駆動用バッテリーに蓄えることができます。
駆動用バッテリーの寿命をのばすために
駆動用バッテリーは車両の保管の状態、充電方法によって寿命が変化します。駆動用バッテリーの寿命をのばすために、次のことに気をつけてください。
(充電するとき)
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必要以上の頻繁な充電を避ける。
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常時満充電ではなく必要な分だけ充電する。上限充電量を設定することができます。
→参照「充電内容の設定」
(駐車するとき)
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外気温が極端に高いまたは低い場所で車両を保管しない。
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駆動用バッテリー残量が極端に少ないまま車両を放置しない。
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運転終了後にセンターディスプレイに「バッテリークーリング」作動通知が表示された場合は 「作動させる」 を選択する。
駆動用バッテリーの残量と温度について
駆動用バッテリーの残量が少ない場合や温度が低い場合は、モーターの出力が制限されてアクセルペダルを踏んでも車速が上がらなくなることがあります。メーターに表示される内容や駆動用バッテリー残量を確認して走行してください。
(バッテリークーリング)
運転終了後に駆動用バッテリー温度が高い場合、駆動用バッテリーの寿命をのばすために駐車中に駆動用バッテリーを冷却させることが可能です。運転終了後、「バッテリークーリング」の通知がセンターディスプレイに表示された場合は、「作動させる」を選択することでバッテリークーリングが作動します。