BIANTE取扱書 [Mオ_初版]_(30515)

オートマチックトランスミッション (アクティブマチック車)

「オートマチック車を運転するとき」 もあわせてお読みください。

◆各位置の働き

P (パーキング)
駐車およびエンジンを始動する位置。
Pでのみエンジンスイッチからキーまたは補助キーを抜くことができます。
R (リバース)
車を後退させる位置。
チャイムが鳴り、セレクトレバーがRにはいっていることを運転者に知らせます。
バックモニター装備車は、バックモニターが作動します。バックモニターについては、別冊のナビゲーションシステム取扱書をご覧ください。
N (ニュートラル)
動力が伝わらない位置。
エンジンを始動することはできますが、安全のためPの位置で行なってください。
D (ドライブ)
通常走行する位置。
車速に応じて1速から5速までを自動変速します。
また、SSモードやマニュアルモードに切り替えることができます。
SSモード (Sports & Slope モード) マニュアルモード

◆シフトロック装置

シフトロック装置は、発進時の誤操作を防ぐためのものです。
セレクトレバーをPから動かすとき
1
ブレーキペダルを踏み込んだままにします。
2
エンジンを始動させます。
3
セレクトレバーを動かします。
·
電源ポジションがOFFのときは、セレクトレバーをPから動かすことはできません。
·
セレクトレバーがP以外の位置ではキーを抜くことができません。
シフトロック装置の解除
万一、セレクトレバーをPから操作できないときは、カバーをはずし、ブレーキペダルを踏み、マイナスドライバーなどで解除ボタンを押したままセレクトレバーを操作します。
マイナスドライバーなどを使用するときは、先端に布などを巻いてください。マイナスドライバーなどが直接カバーにあたると、傷がつくおそれがあります。

◆セレクトレバーの操作

レバー操作
ブレーキペダルを踏んだまま、セレクトレバーボタンを押して操作します。
セレクトレバーボタンを押さずにそのまま操作します。
セレクトレバーボタンを押して操作します。
の操作はセレクトレバーボタンを押さずに行なってください。いつもボタンを押して操作していると、意に反してP、Rにいれてしまい、思わぬ事故につながるおそれがあります。
セレクトレバーをPから操作するとき、セレクトレバーボタンを押したままブレーキペダルを踏むと操作できないことがあります。先にブレーキペダルを踏んでから操作してください。

◆SSモード (Sports & Slope モード)

SSモードは、下り坂でエンジンブレーキが必要なときや、カーブの多い急な上り坂をなめらかに走行したいときに使用するモードです。
SSモードスイッチ
セレクトレバーがDの位置のときにSSモードスイッチを押すと、SSモードになります。
次の場合、SSモードは解除されます。
·
SSモードスイッチをもう一度押したとき
·
セレクトレバーをD以外の位置にしたとき
·
電源ポジションをON以外にしたとき
SSモード表示灯
SSモードスイッチを押してSSモードにすると点灯します。

◆マニュアルモード

SSモード中にステアリングシフトスイッチを操作すると、マニュアルモードになります。
マニュアルモードでは、ギヤ位置を手動で切り替えることができます。
次の場合、マニュアルモードは解除されます。
·
SSモードスイッチをもう一度押したとき
·
セレクトレバーをD以外の位置にしたとき
·
電源ポジションをON以外にしたとき
停車時にマニュアルモードにした場合、ギヤは1速になります。
表示灯
マニュアルモード表示
マニュアルモードにすると、メーター内にあるマニュアル表示灯のMが点灯します。
ギヤ位置表示
ギヤ位置が表示されます。
高速走行中、速度によりシフトダウンできないときは、ギヤ位置表示が2回点滅します。
オートマチックトランスミッションフルード (ATF) の温度が高温になると、ギヤ位置表示が消灯しマニュアルモードが解除されるため自動変速になる場合があります。これはATを保護するための正常な機能です。しばらくしてATF温度が下がるとギヤ位置表示が再び点灯しマニュアルモードでの走行が可能になります。
シフトチェンジ (変速) のしかた
ステアリングシフトスイッチによりシフトチェンジすることができます。
シフトアップ (M1→M2→M3→M4→M5)
ステアリング裏側のUPスイッチを手前に引くとシフトアップ (高速ギヤに変速) します。
·
低速時は速度によりシフトアップできないことがあります。
·
マニュアルモードでは自動でシフトアップしません。タコメーターの指針がレッドゾーンにはいらないように運転してください。あやまってレッドゾーンにはいった場合、エンジン保護のため燃料の供給が停止されます。このとき軽い衝撃を感じることがありますが異常ではありません。
シフトダウン (M5→M4→M3→M2→M1)
ステアリング表側のDOWNスイッチを押すとシフトダウン (低速ギヤに変速) します。
高速走行中、またはぬれた路面や積雪路、凍結路を走行しているときは、急激なエンジンブレーキの使用 (シフトダウン) は避けてください。
タイヤがスリップし、思わぬ事故につながるおそれがあります。
·
高速走行中は、速度によりシフトダウンできないことがあります。
·
減速中は、速度により自動的にシフトダウンします。
·
マニュアルモードでは、アクセルペダルをいっぱいに踏み込んでもキックダウンしません。
2速固定モード
停止または低速時*にUPスイッチを手前に引いて2速にすると2速固定モードになり、ギヤ位置は2速に固定されます。雪道などすべりやすい路面での発進や走行がしやすくなります。2速固定モードのときに、UPスイッチを手前に引くかDOWNスイッチを押して2速以外にすると2速モードは解除されます。
*
20km/h以下
シフトチェンジ (変速) 制限速度
シフトアップ
マニュアルモードでは、次の速度条件のときセレクトレバーを操作することによりシフトアップすることができます。低速走行中にシフトアップする場合、各ギヤ位置での制限速度より低いときは変速しません。
ギヤ位置
速度
M1→M2
0km/h以上
M2→M3
20km/h以上
M3→M4
33km/h以上
M4→M5
34km/h以上
シフトダウン
マニュアルモードでは、次の速度条件のときセレクトレバーを操作することによりシフトダウンすることができます。高速走行中にシフトダウンする場合、各ギヤ位置での制限速度を超えているときは変速しません。このとき、ギヤ位置表示が2回点滅し、変速できないことを運転者に知らせます。
ギヤ位置
速度
M2→M1
47km/h以下
M3→M2
93km/h以下
M4→M3
140km/h以下
M5→M4
減速時、次の速度条件のときは自動的にシフトダウンします。
ギヤ位置
速度
M2→M1
M3→M2
10km/h以下
M4→M3
M5→M4
30km/h以下
2速固定モード時は、自動的に1速にシフトダウンしません。