ルーフがリトラクタブルハードトップスイッチで閉まらなくなったときは、 ルーフの作動条件を確認してください。
→参照「リトラクタブルハードトップの使いかた」
ルーフの作動条件をすべて満たしているにも関わらず閉まらない場合は、マツダ販売店で点検を受けてください。 緊急時は、応急処置として手動でルーフを閉めることができます。
手動でルーフを閉める手順は以下のとおりです。
リアルーフを開ける
リアルーフを固定しているロックを解除し、リアルーフを開ける。
フロントルーフを閉める
フロントルーフを持ち上げて閉める。
リアルーフを閉める
ロープをリアルーフのリンクに結びつけ、リアルーフを閉める。
フロントルーフ
リアルーフ
リアルーフリンク
ルーフが半開の状態では走行しないでください。風にあおられ思わぬ事故につながるおそれがあります。
風が強いときには作業を行なわないでください。風にあおられ思わぬ事故につながるおそれがあります。
作業は必ず大人2人で行なってください。特に、フロントルーフを持ち上げる作業は、必ず大人2人以上で行なってください。2人いない場合は作業を行なわないでください。けがをするおそれや、車両を損傷させるおそれがあります。
作業には、複数の工具を同時に使用するなど、技術が必要な作業があります。また、長時間無理な姿勢を続ける作業、力が必要な作業や、けがをするおそれのある箇所が含まれます。マツダ販売店で点検を受けていただくことをおすすめします。
本作業は緊急時の応急処置として手動でルーフを閉める処置です。作業後はマツダ販売店での復旧作業を行なうまで、電動での操作はできません。
懐中電灯等を使用すると、作業がしやすくなります。
手動で閉める前に
交通のさまたげにならず、安全に作業できる平らで固い地面がある場所に車を停車させる。
マニュアル車はチェンジレバーを1またはRに、オートマチック車はセレクトレバーをPにいれる。
ブレーキペダルを踏んだまま、パーキングブレーキをかけ、電源ポジションをOFFにする。
必要に応じて、非常点滅灯を点滅させ、停止表示板 (停止表示灯) を使用する。
工具の準備
リアコンソールボックス内にある5種類の工具を用意します。
→参照「リアコンソールボックスの使いかた」
ワイヤー
L型六角レンチ (小)
ギヤ
L型六角レンチ (大)
ロープ
リアルーフを開ける
ボルトを回す作業をするときは、フロントルーフの上に布を置いて作業をしてください。L型六角レンチがルーフに当たると、フロントルーフに傷がつくおそれがあります。
ボルトを回す作業をするときは、格納されたフロントルーフとのすき間が狭いため、L型六角レンチがルーフに当たらないように注意してください。
アンテナを取り付けている場合は、アンテナを取りはずす。
モーターブラケットのボルトにL型六角レンチ (大) の短い方を差し込む。
ボルト
L型六角レンチ (大) を反時計回りにまわして、ボルトを少しゆるめる。
L型六角レンチ (大) をいったんボルトから取りはずし、長い方をボルトに差し込む。
L型六角レンチ (大) をボルトに押し付けながら、反時計回りに13回転以上回す。
L型六角レンチ (大) の長い方の先端は角度を付けて作業することができる形状になっています。少し上方に傾けて作業すると、格納されたフロントルーフとのすき間が広くなり、作業がしやすくなります。
ボルトは完全には取りはずせません。
ボルトが回りにくいときは、手順3を2~3回繰り返してください。
ワイヤーを図の位置に引っかけます。
ワイヤー
ピン
施錠
解錠
1人がリアルーフを上から押さえながら、もう1人がカチッと音がするまでワイヤーを引っ張って、リアルーフのロックを解除する。
反対側も同様の作業を行なう。
車両の両側に立ち2人で左右の高さを平行に保ちながら、リアルーフが止まる位置まで持ち上げる。
リアルーフが完全に開くまで手を離さないでください。リアルーフが下がり、けがをするおそれがあります。
リアルーフは無理に持ち上げないでください。ロックが解除されていない場合、リアルーフを無理に持ち上げると車両部品を破損させるおそれがあります。
リアルーフは左右の高さがなるべく平行になるように持ち上げてください。左右の高さがねじれたままリアルーフを持ち上げるとリンク機構が変形するおそれがあります。
フロントルーフを閉める
作業には、長時間無理な姿勢を続ける作業、力が必要な作業や、けがをするおそれのある箇所が含まれます。
フロントルーフを閉めるときは、手や指を挟まないように十分に注意しながら作業を行なってください。手や指をはさみ、けがをするおそれがあります。
作業にはトップシーリングをはずす作業が含まれますが、トップシーリングを取りはずした状態では絶対に走行しないでください。トップシーリングを取りはずした状態での走行は法律で禁止されています。手順にしたがって確実に作業を行なってください。
車両の両側に立ちフロントルーフの前側と後側を持ち、フロントルーフを上方に引き出す。
フロントルーフの後側の手をフロントルーフの前側に持ち替えて、フロントルーフを前方に引き出す。
フロントルーフの前側が少し開いた状態で止める。
車内から左右のリンクカバーを手で引っ張って取りはずす。
リンクカバー
ファスナーを取りはずし、トップシーリングを取りはずす。
車外からフロントルーフの前側を軽く押さえて、フロントルーフを閉める。
六角レンチ (小) の短い方を工具のギヤに差し込む。
ギヤ
六角レンチ (小)
車内から、六角レンチを差し込んだままのギヤの先端をトップロックモーターギヤ横の穴に差し込む。
トップロックモーターギヤ
ギヤ
トップシーリングの開口部がフックに引っかけられる程度のすき間を残すように、六角レンチを回してフックを施錠方向に移動させる。
施錠
解錠
トップシーリングの開口部をフックに引っかける。
開口部
フック
六角レンチ (小) とギヤを反時計回りに回して、フックを車体側にかみ合わせる。
開口部を軸にしてトップシーリングの後端を持ち上げる。
2箇所のファスナーを取り付ける。
左右のリンクカバーを取り付ける。
リンクカバー
リアルーフを閉める
リアルーフを閉めるときはゆっくり閉めてください。急にリアルーフが閉まると手などを挟み、重大な傷害につながるおそれがあります。
リアルーフは無理に押さないでください。無理に押すと車両部品を破損することがあります。
ロープを2つ折りにし、リンクのピンにひっかける。
ピン
ロープ
反対側も同様の作業を行なう。
車両の両側に立って、リアルーフを下げる。
引っかけたロープが外れないように、2人とも片方の手でロープを軽く引っ張りながら、リアルーフをゆっくりと閉める。
ロープ
1人がリアルーフを上から押し付け、もう1人がロープを車両後方へ水平に”カチッ”と音がするまで強めに引っ張る。
ロープ
車室側から見たとき、図のようにロープを引っかけた位置がブラケット溝の車両後方側の最後端にあれば、リアルーフが完全にロック状態となります。
ピン
ロープ
リアルーフが完全にロックしていない場合、電磁式トランクオープナー、キーのトランクスイッチを操作してもトランクが開きません。
反対側も同様に作業を行なう。
トランクを開け、ロープの末端をトランクのヒンジ部にしっかりと結ぶ。
ロープ
ヒンジ
反対側も同様にロープを結ぶ。
トランクを閉める。
作業が終わったあと
作業が終わったら必ずマツダ販売店で点検を受けてください。
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