マツダプリクラッシュセーフティシステムについて★

マツダプリクラッシュセーフティシステムは、車速が約15km/h以上でレーダーセンサーが前走車や障害物へ衝突する可能性があると判断したときに、メーター内のディスプレイや警報により運転者に対して衝突の危険性を知らせます。さらにレーダーセンサーが衝突を回避できないと判断したときに、ブレーキ制御 (プリクラッシュブレーキ) や、シートベルトを早期に巻き込む (プリクラッシュシートベルト) ことで衝突時の被害を軽減します。
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マツダプリクラッシュセーフティシステムを過信せず安全運転に心がけてください。アクセルやブレーキなどの操作を怠ると思わぬ事故につながるおそれがあります。
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マツダプリクラッシュセーフティシステムのレーダーセンサーはフロントバンパーの裏側に設置され、MRCCのレーダーセンサーと共用しています。マツダプリクラッシュセーフティシステムの正しい作動のため、次のことをお守りください。
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レーダーセンサー付近のバンパー表面にステッカー (透明なものを含む) などを貼り付けないでください。レーダーが前走車や障害物を正しく検出できず思わぬ事故につながるおそれがあります。
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レーダーセンサー本体の横またはボンネットロック付近にある調整ボルトは回さないでください。また、レーダーセンサーの分解なども行わないでください。
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接触事故などでフロントバンパーへ衝撃が加わったときは、必ずマツダ販売店で点検を受けてください。レーダーセンサーの位置がずれたまま運転を続けると意に反して作動し、思わぬ事故につながるおそれがあります。
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サスペンションの改造をしないでください。車の傾きが変わると前走車や障害物を正しく検知できないため、マツダプリクラッシュセーフティシステムが正常に作動しなくなったり、誤って作動し、重大な事故につながるおそれがあります。
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助手席はシートベルトを着用していないとプリクラッシュシートベルトが作動しません。シートベルトを着用していないときはマツダプリクラッシュセーフティシステムの効果が十分には得られません。シートベルトは必ず着用してください。
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4輪ともすべて指定されたサイズで、同一メーカー・同一銘柄・同一トレッドパターンのタイヤを使用してください。また、摩耗差の著しいタイヤを混ぜて使用しないでください。タイヤを混ぜて使用すると、マツダプリクラッシュセーフティシステムが正常に作動しなくなるおそれがあります。
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レーダーセンサーは、センサー前面の汚れを検知してお知らせする機能を備えていますが、ビニール袋や氷、雪などが付着した場合など、状況によっては検知できない場合があります。このようなときは、前走車や障害物を正しく判断できず、正しい制御ができないおそれがあります。常に前方に注意して運転してください。
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交通量が少なく、レーダーセンサーが検知する前走車や障害物が少ない道路を走行すると、ディスプレイにレーダーセンサー異常表示が一時的に表示されることがありますが異常ではありません。
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プリクラッシュシートベルトが作動してシートベルトが巻き取られた状態でロックした場合は、安全な場所に停車して、シートベルトを着用しなおしてください。
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次のような状態のときは、マツダプリクラッシュセーフティシステムが正常に作動しない場合があります。
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トランクや後席へ重い荷物をのせたとき
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前走車や障害物と部分的な接触の可能性があるとき
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カーブが連続する道路、カーブの出入口、工事中や車線規制で車線幅の狭い道路を走行するときや、車線内の位置、事故や故障で不安定な走行をしているとき
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レーダーセンサーの検知能力には限界があります。次のような場合は、マツダプリクラッシュセーフティシステムが作動しない場合があります。
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前走車との車間距離が極端に短いとき
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自車の直前に車両が飛び出してきたとき
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雨・霧・雪など天候が悪いとき
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レーダーセンサー付近のバンパーが汚れているとき
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急加速を行って前方の車両に接近しているとき
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次のような検知対象物は、マツダプリクラッシュセーフティシステムが作動しない場合があります。
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2輪車
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パイロンなどのプラスチック類
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歩行者や動物、立ち木
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次のようなときは、レーダーセンサーが障害物と判断し、マツダプリクラッシュセーフティシステムが作動する場合があります。
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カーブ入り口に路側物があるとき
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右折時やカーブですれ違うときに対向車両があるとき
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狭い鉄橋を通るとき
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低いゲートや狭いゲートなどを通過するとき
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路面上に金属物、段差または突起物があるとき
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前走車に急接近したとき
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ETCゲートを通過するとき
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マツダプリクラッシュセーフティシステムは以下の条件のとき作動します。
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エンジンがかかっているとき
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ディスプレイにプリクラッシュブレーキOFF表示が表示されていないとき (プリクラッシュシートベルトは表示に関係なく作動します。)
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車速が約15km/h以上のとき
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自車と前走車や障害物などとの相対速度が約15km/h~100km/hのとき
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ブレーキアシストが作動したときや、車両が横すべりをしてDSCが作動したときも、プリクラッシュシートベルトが作動します。 (低速走行時にDSCが作動しても、プリクラッシュシートベルトが作動しないことがあります。)

◆ディスプレイ表示

マツダプリクラッシュセーフティシステムの設定状況をメーター内のディスプレイでお知らせします。

◆プリクラッシュセーフティ警告灯

エンジンスイッチをONの位置にすると点灯し、しばらくすると消灯します。
次のようなときはシステムの異常が考えられます。
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エンジンスイッチをONの位置にしても点灯しないとき
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点灯し続けるとき
処置方法
マツダ販売店で点検を受けてください。
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バッテリーのターミナルやヒューズの脱着などにより、バッテリーとの接続が断たれるとシステムが作動しなくなります。 (このとき警告灯が点灯します。)
システムを作動可能な状態にするために、次の操作を行なってください。
1
エンジンスイッチをONの位置にします。
2
ハンドルを右いっぱいまでまわし、その後左いっぱいまでまわします。
3
エンジンスイッチをLOCKまたはACCの位置にし、再度ONの位置にします。
4
警告灯が消灯することを確認します。
エンジンスイッチを再度ONの位置にした後でも警告灯が消灯しないときは、マツダ販売店に連絡してください。
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ディスプレイにレーダーセンサー異常表示が同時に表示されたときは、レーダーセンサー部周辺の汚れが考えられます。レーダー設置部周辺のバンパーをきれいにしてください。
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プリクラッシュシートベルトが頻繁に作動した場合、システムの保護機能が働きプリクラッシュシートベルトの機能が停止し、警告灯が点灯します。しばらくしてプリクラッシュシートベルトの機能が復帰すれば警告灯が消灯します。

◆衝突警報

前走車や障害物と衝突する可能性がある場合、チャイムが断続的に鳴り続け、ディスプレイのブレーキ警報が橙色で点滅します。

◆レーダーセンサーの取り扱い

マツダプリクラッシュセーフティシステムのレーダーセンサーはフロントバンパーの裏側に設置されています。
レーダーセンサーの取り扱い

◆PB OFFスイッチ

スイッチの操作によりプリクラッシュブレーキ機能のON/OFFや、衝突警報が作動する距離を2段階に感度調節ができます。道路状況にあわせて使用してください。
プリクラッシュブレーキ機能を停止させるとき
エンジンスイッチがONの位置で車両が停止しているとき、「ピッ」とチャイムが鳴るまで押し続けます。
プリクラッシュブレーキ機能が停止しているときはディスプレイにプリクラッシュブレーキOFF表示が表示されます。
接触事故などでフロントバンパーへ衝撃が加わったときは、プリクラッシュプレーキが作動可能な状態で運転を続けないでください。安全な場所に停車してプリクラッシュブレーキ機能を停止させ、マツダ販売店で点検を受けてください。
プリクラッシュブレーキ機能を停止させているときは、エンジンを止めてもプリクラッシュブレーキ機能は停止したままです。再度プリクラッシュブレーキ機能を作動させるときは、エンジンスイッチがONの位置で車両が停止しているときに、「ピッ」とチャイムが鳴るまでPB OFFスイッチを押し続け、ディスプレイのプリクラッシュブレーキOFF表示が消灯することを確認してください。
衝突警報が作動する距離を調節するとき
エンジンスイッチをONの位置にすると約5秒間、感度調節のディスプレイ表示になります。
スイッチを押して、感度を調節します。
設定状況
ディスプレイ表示
プリクラッシュブレーキが作動する距離は調節できません。