オートマチックトランスミッション

「オートマチック車を運転するとき」 もあわせてお読みください。

◆各位置の働き

(2WD車)
(4WD車)
P (パーキング)
駐車およびエンジンを始動する位置。
Pでのみエンジンスイッチからキーまたは補助キーを抜くことができます。
R (リバース)
車を後退させる位置。
チャイムが鳴り、セレクトレバーがRにはいっていることを運転者に知らせます。
バックモニター装備車は、バックモニターが作動します。バックモニターについては、別冊のナビゲーションシステム取扱書をご覧ください。
N (ニュートラル)
動力が伝わらない位置。
エンジンを始動することはできますが、安全のためPの位置で行なってください。
D (ドライブ)
通常走行する位置。
(ステアリングスイッチ装備車)
一時的にダイレクトモードにすることができます。
(5速オートマチック車)
車速に応じて1速から5速までを自動変速します。
(4速オートマチック車)
車速に応じて1速から4速までを自動変速します。
2WD車
M (マニュアル)
マニュアル走行する位置。
ギヤ位置を手動で切り替えることができます。
マニュアルモード
4WD車
D3 (ドライブ)
下り坂などエンジンブレーキが必要なときや、カーブの多い上り坂を走行するときに使用する位置。
車速に応じて1速から3速までを自動変速します。
2 (セカンド)
下り坂などエンジンブレーキが必要なときに使用する位置。
2速に固定されます。
1 (ファースト)
急な下り坂など強力なエンジンブレーキが必要なときに使用する位置。
1速に固定されます。

◆シフトロック装置

シフトロック装置は、発進時の誤操作を防ぐためのものです。
セレクトレバーをPから動かすとき
ブレーキペダルを踏み込んだままにします。
エンジンを始動させます。
セレクトレバーを動かします。
·
電源ポジションがOFFのときは、セレクトレバーをPから動かすことはできません。
·
セレクトレバーがP以外の位置ではキーを抜くことができません。
シフトロック装置の解除
万一、セレクトレバーをPから操作できないときは、カバーをはずし、ブレーキペダルを踏み、マイナスドライバーなどで解除ボタンを押したままセレクトレバーを操作します。
マイナスドライバーなどを使用するときは、先端に布などを巻いてください。マイナスドライバーなどが直接カバーにあたると、傷がつくおそれがあります。

◆セレクトレバーの操作

レバー操作
ブレーキペダルを踏んだまま、セレクトレバーを操作します。
ゲートにそって、そのままセレクトレバーを操作します。
·
の操作は、誤作動防止のため、各ギヤ位置ごとに節度をつけ確実に行なってください。
·
セレクトレバーをPから操作するとき、セレクトレバーを助手席側に動かしたままブレーキペダルを踏むと操作できないことがあります。先にブレーキペダルを踏んでから操作してください。

◆マニュアルモード (2WD車)

セレクトレバーをDからMにいれるとマニュアルモードになります。
マニュアルモードでは、ギヤ位置を手動で切り替えることができます。
セレクトレバーをMからDにいれるとマニュアルモードが解除されます。
·
(i-stop装備車)
マニュアルモード中は、i-stopは作動しません。i-stopを作動させたい場合は、セレクトレバーをDの位置にいれてください。
ダイレクトモード ☆ を使用すると、Dの位置でも一時的に手動で変速できます。
ダイレクトモード
·
停車時にマニュアルモードにした場合、ギヤは1速になります。
·
(5速オートマチック車)
Dレンジ5速走行時にアクセルペダルを踏み込まずにマニュアルモードにした場合、ギヤは4速になります。
表示灯
マニュアルモード表示
マニュアルモードにすると、メーター内にあるセレクトレバー位置表示灯のMが点灯します。
ギヤ位置表示
ギヤ位置が表示されます。
高速走行中、速度によりシフトダウンできないときは、ギヤ位置表示が2回点滅します。
オートマチックトランスミッションフルード (ATF) の温度が高温になると、ギヤ位置表示が消灯しマニュアルモードが解除されるため自動変速になる場合があります。これはATを保護するための正常な機能です。しばらくしてATF温度が下がるとギヤ位置表示が再び点灯しマニュアルモードでの走行が可能になります。
シフトチェンジ (変速) のしかた
セレクトレバーまたはステアリングシフトスイッチ ☆ によりシフトチェンジすることができます。
·
左右のステアリングシフトスイッチを同時に操作しても1段しか変速されません。
·
セレクトレバーとステアリングシフトスイッチを同時に操作しても変速されません。
·
ステアリングシフトスイッチのUPスイッチとDOWNスイッチを同時に操作しても変速されません。
シフトアップ (M1→M2→M3→M4→M5*)
*
5速オートマチック車
(セレクトレバーでの操作)
セレクトレバーを 側に動かすとシフトアップ (高速ギヤに変速) します。
(ステアリングシフトスイッチでの操作)
ステアリング裏側のUPスイッチを手前に引くとシフトアップ (高速ギヤに変速) します。
·
低速時は速度によりシフトアップできないことがあります。
·
マニュアルモードでは自動でシフトアップしません。タコメーターの指針がレッドゾーンにはいらないように運転してください。あやまってレッドゾーンにはいった場合、エンジン保護のため燃料の供給が停止されます。このとき軽い衝撃を感じることがありますが異常ではありません。
シフトダウン (M5*→M4→M3→M2→M1)
*
5速オートマチック車
(セレクトレバーでの操作)
セレクトレバーを 側に動かすとシフトダウン (低速ギヤに変速) します。
(ステアリングシフトスイッチでの操作)
ステアリング表側のDOWNスイッチを押すとシフトダウン (低速ギヤに変速) します。
高速走行中、またはぬれた路面や積雪路、凍結路を走行しているときは、急激なエンジンブレーキの使用 (シフトダウン) は避けてください。
タイヤがスリップし、思わぬ事故につながるおそれがあります。
·
高速走行中は、速度によりシフトダウンできないことがあります。
·
減速中は、速度により自動的にシフトダウンします。
·
マニュアルモードでは、アクセルペダルをいっぱいに踏み込んでもキックダウンしません。
2速固定モード
停止または低速時*にセレクトレバーを 側に動かして2速にすると2速固定モードになり、ギヤ位置は2速に固定されます。雪道などすべりやすい路面での発進や走行がしやすくなります。2速固定モードのときに、セレクトレバーを 側または 側に動かして2速以外にすると2速モードは解除されます。
*
10km/h以下
シフトチェンジ (変速) 制限速度
シフトアップ
マニュアルモードでは、次の速度条件のときセレクトレバーを操作することによりシフトアップすることができます。低速走行中にシフトアップする場合、各ギヤ位置での制限速度より低いときは変速しません。
ギヤ位置
速度
4速オートマチック車
5速オートマチック車
M1 → M2
0km/h以上
0km/h以上
M2 → M3
20km/h以上
20km/h以上
M3 → M4
35km/h以上
33km/h以上
M4 → M5
シフトダウン
マニュアルモードでは、次の速度条件のときセレクトレバーを操作することによりシフトダウンすることができます。高速走行中にシフトダウンする場合、各ギヤ位置での制限速度を超えているときは変速しません。このとき、ギヤ位置表示が2回点滅し、変速できないことを運転者に知らせます。
ギヤ位置
速度
4速オートマチック車
5速オートマチック車
M2 → M1
43km/h以下
35km/h以下
M3 → M2
100km/h以下
90km/h以下
M4 → M3
149km/h以下
137km/h以下
M5 → M4
減速時、次の速度条件のときは自動的にシフトダウンします。
ギヤ位置
速度
4速オートマチック車
5速オートマチック車
M2 → M1
10km/h以下
10km/h以下
M3 → M2
M4 → M3
31km/h以下
30km/h以下
M5 → M4
2速固定モード時は、自動的に1速にシフトダウンしません。

◆ダイレクトモード (2WD車)☆

セレクトレバーをDの位置で走行中、ステアリングシフトスイッチを操作すると一時的にギヤ位置を切り替えることができます。
ダイレクトモードのときは、表示灯にDとMが点灯し、使用しているギヤ位置が表示されます。
ダイレクトモードは、次の状態になると解除されます。
·
定速走行になったとき
·
タコメーターの指針がレッドゾーンに近づいたとき
·
アクセルペダルを大きく踏み込んだとき
·
停車したとき、または、低速走行になったとき

ダイレクトモードは、速度によりシフトアップ、シフトダウンできないことがあります。また、アクセルペダルの踏み込み量や加速度によってダイレクトモードが解除されますので、長時間任意のギヤで走行したい場合は、マニュアルモードをご使用ください。

◆各セレクトレバー位置での限界速度 (4WD車)

エンジンの過回転を防ぐために、次の速度をこえないように運転してください。
セレクトレバーの位置
速度
2
100km/h
1
46km/h
車速が各セレクトレバー位置での限界速度より高いときは、セレクトレバーを2または1に動かしてもシフトダウンしないことがあります。